2026年の診療報酬改定に伴い、厚生労働省より【疑義解釈(その3)】(厚生省資料)が公表されました。
本資料では、現場で判断に迷いやすい事項について具体的な解釈が示されており、日常診療への影響も少なくありません。
【歯科診療報酬点数表関係】(資料5~6ページ)について、考察いたします。
■ 今回の疑義解釈
今回の「その3」は、制度の大枠を変更するものではなく、既存ルールの解釈明確化・運用整理が中心です。
- 新製有床義歯管理料
- 有床義歯
- 画像診断
- 暫間歯冠補綴装置
- 歯周病継続支援治療
疑義解釈内容
【新製有床義歯管理料】
令和8年度診療報酬改定において、新製有床義歯管理料の算定単位が「1装置」に見直されたが、同日に複数の有床義歯を装着した場合であっても、1装置ごとに当該有床義歯の管理に係る情報を文書により提供することが必要となるのか。
(答)複数の義歯に関する取扱方法等、当該有床義歯の管理に係る情報が記載されていれば、1枚の文書により提供しても差し支えない。
【有床義歯】
鋳鉤、線鉤、コンビネーション鉤及び大連結子について、歯科用貴金属を使用する特段の理由がある場合は、使用した理由を診療録に記載することとされているが、どのような理由が該当するのか。
(答)例えば、鉤歯の状態により、歯科用貴金属でなければ鉤の破折が起こり得る等の歯科医学的な理由が該当する。
【画像診断】
顎関節疾患を診断するために歯科パノラマ断層撮影を1枚撮影した後、開閉口時の顎関節の状態等、歯科パノラマ断層撮影では当該疾患の診断が困難であったことから、同日に顎関節に対して選択的なパノラマ断層撮影ができる特殊装置により、咬頭嵌合位、最大開口位、安静位等の異なった下顎位で一連の分割撮影を行った場合、2枚目の診断料と撮影料はどのように算定すればよいか
(答)診断料と撮影料は所定点数により算定する。
【暫間歯冠補綴装置】
「M003-2暫間歯冠補綴装置」の留意事項通知(1)について、
①同一欠損部位に対する当該項目の再度の算定について、「ロ」の歯周治療用装置の再製作を除き、「ニ」の歯科用暫間被覆冠成形品を算定後に、「イ」のリテーナーを算定する場合に限り、算定可能か。
②「ニ」の歯科用暫間被覆冠成形品の使用時に、固定源である欠損部の両隣在歯に動揺が生じており連結固定が必要な場合は、固定源の歯について、「I014 暫間固定」の算定は可能か。
(答)①そのとおり ②算定可能
【歯周病継続支援治療】
「I011-2歯周病継続支援治療」の留意事項通知(1)について、「2回目以降の歯周病検査の結果、次のいずれかに該当する状態をいう」とあるが、当該歯周病検査とは、「D002」に掲げるいずれかの歯周病検査を行えばよいか。
(答)そのとおり。患者の年齢や歯周組織の状況等に応じて「D002」に掲げる歯周病検査のいずれかの検査を実施すること。なお、乳歯が含まれる歯列に対して本区分を算定する場合においても、永久歯の歯数に応じて算定すること。
なお、これに伴い、「疑義解釈資料の送付について(その44)」(令和2年11月24日事務連絡)別添2の問1、「疑義解釈資料の送付について(その1)」(令和2年3月31日事務連絡)別添2の問21及び「疑義解釈資料の送付について(その9)」(令和2年5月7日事務連絡)別添2の問6は廃止する。
TMPとしての見解
👉 査定・返戻の判断基準が一段階厳格化したと捉えるべきです。
今後は、
- 診療録の質
- スタッフ間の認識統一
- 算定根拠の明確化
が医院経営に直結します。
TMPでは引き続き、実務に落とし込める形で情報発信を行ってまいります。
