2026年度診療報酬改定から1か月が経過し、6月診療分のレセプト点検を実施してみると、歯科技工に関する新たな取扱いについて改めて確認が必要な場面が見受けられました。
特に、チタンブリッジの支台歯の取扱いや歯科技工所ベースアップ支援料の算定タイミングなどは、請求実務に直結する重要なポイントです。
本記事では、令和8年6月26日 疑義解釈資料(その9)および令和8年7月17日 疑義解釈資料(その10)をもとに、歯科医院で押さえておきたい実務上の注意点をTMPのレセプト点検を経た上で整理しました。
① チタンブリッジの算定対象が明確化
問.チタンブリッジについて、④5⑥⑥、⑤6⑥⑦又は⑥6⑦等の分割抜歯や分離切断を行った歯を支台歯とする場合も
当該ブリッジは算定できるのか。
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分割抜歯や、分離切断した歯を支台歯としてチタンブリッジを製作する場合でも
残った歯冠や歯根の状態から歯科医学的に適切と判断されるケースであれば算定可能とされました。
ポイント
✅ チタンブリッジ自体は「1装置」として算定
一方で支台歯の取扱いは異なります。
- 分割抜歯を行った歯 → ポンティック通知(M017)の取扱いに準じる
- 分離切断した歯 → 大臼歯1歯分として算定
また、分割抜歯・分離切断した支台歯にはレジン前装加算は算定できません。
レジン前装加算の対象はポンティック部分のみとなります。
②歯科技工所ベースアップ支援料
問1.歯科技工所ベースアップ支援料の施設基準届出時に、既に歯科技工所において補綴物等の製作等を開始している場合も対象となるのか。
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施設基準届出前から技工所で補綴物製作を開始していたケースでも、装着時点で施設基準を満たしていれば支援料の算定が可能となりました。
TMPポイント
届出前に製作開始していた補綴物だからといって諦める必要はありません。
算定のタイミングは「装着時」です。
施設基準届出後に装着する補綴物であれば対象となります。
問2.鉤の製作等を歯科技工所に委託する際に、次の場合は、歯科技工所ベースアップ支援料は算定できるのか。
①鉤の製作に係る技術料及び材料料のみを算定する場合
②鉤の製作や組込等に伴い有床義歯修理を併せて算定する場合
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鉤(クラスプ)の製作を委託した場合の取扱いも整理されました。
| 算定できるケース | 算定できないケース |
|---|---|
| 鉤の製作・組込みに伴い、有床義歯修理も算定する場合 ➡ 義歯修理の装着時に支援料を算定可能 | 鉤の製作に係る技術料・材料料のみを算定する場合 ➡ 歯科技工所ベースアップ支援料は算定不可 |
ポイント
「技工物を依頼したから算定できる」ではありません。装着料を伴う診療行為があるかどうかが判断のポイントになります。
今回の内容は、レセプト請求や歯科技工所への委託時に誤りが起こりやすいポイントです。
院内でのルール確認やレセコン設定の見直しを行い、適正な算定につなげましょう。
