TMPのレセプト点検で見えた間違えやすい算定を解説!【レセプトチェックレポート】

2026年6月の診療報酬改定後のレセプト点検では、施設基準や新たな算定ルールへの理解不足から、返戻や査定につながるケースが散見されました。
今回は、実際のレセプト点検で多く見受けられた項目について、保険算定の条件と注意点をまとめました。


1. 口腔内写真を算定する場合

口腔内写真のみでは算定できません。歯周病管理(P処置等)が実施されていることが算定要件となります。歯周病管理を伴わない場合は算定対象外となるため注意が必要です。

2. SPTを中断する場合

SPT(歯周病安定期治療)を中断する際は、中断日のコード摘要の入力が必須です。

摘要漏れは返戻や査定の原因となるため、SPT終了・中断時には忘れず入力しましょう。

3. 混合歯周病検査からSPTへ

SPTへ移行した最初の検査では、混合歯周病検査(80点)は算定できません。

SPT初回は、歯周基本検査または歯周精密検査を実施する必要があります。検査区分を誤るケースが多いため注意しましょう。

4. 口腔機能検査で口腔水分計(ムーカス)を実施した場合

口腔水分計「ムーカス」による測定を実施した場合は、口腔機能管理料1(90点)の算定対象となります。

検査のみで終わらせず、管理料の算定漏れがないか確認しましょう。

5. 歯科口腔リハビリテーション料(歯リハ1・2)を2装置算定する場合

歯科口腔リハビリテーション料は1口腔単位で算定します。

そのため、装置が2つあっても114点×1回の算定となり、2装置分を算定することはできません。

6. セパレーション後の暫間歯冠補綴装置

セパレーション後に装着した場合は、暫間歯冠補綴装置として1装置48点を算定します。

歯数ではなく装置単位での算定となる点を確認しましょう。

7. Brのリテーナーで算定する場合

ブリッジのリテーナーについては、暫間歯冠補綴装置として48点×歯数で算定します。

装置数ではなく、対象歯数に応じて算定する点に注意が必要です。

8. Ni-Tiファイル加算

2026年度改定により、CT撮影は算定要件から削除されました。

ただし、3根管以上であることという要件は変更されていません。CTが不要になったことで算定対象が拡大したと誤認しないよう注意しましょう。

9. 義歯新製時に破損防止のため義歯補強線を埋入した場合

有床義歯補強加算(150点)は、9歯以上の有床義歯が対象となります。

適応症例を満たしているか確認したうえで算定しましょう。

10. 補綴前処置(レスト窩形成)を行った場合

補綴前処置(レスト窩形成)は、40点×装置数で算定できます。

なお、修理時は3か月に1回までの算定となるため、算定時期にも注意が必要です。

11. TEC時の歯科技工ベースアップ評価料の注意点

院内で製作したTEC(暫間歯冠補綴装置)は、歯科技工ベースアップ評価料の対象外です。

技工ベースアップ評価料を誤って算定しないよう確認しましょう。

12. CAD/CAMブリッジの装着

CAD/CAMブリッジ装着料は、**4,170点(装着1件につき)**で算定します。

1歯ごとの点数ではないため、歯数分を加算しないよう注意が必要です。

13. CAD/CAMブリッジ(⑥⑦⑦などの3歯ブリッジ)

**歯根分割抜去術(ヘミセクション)**を行った症例については、CAD/CAMブリッジの算定対象となりません。

適応症例であることを確認したうえで算定しましょう。

14. 同日・同部位のコア・TECそれぞれに歯科技工ベースアップ評価料を算定

同一部位・同日に製作したコアとTECの両方へ歯科技工ベースアップ評価料を算定することはできません。

評価料はいずれか一方の補綴物のみが算定対象となります。

15. 有床義歯に対して歯科疾患管理料(歯管)を算定

有床義歯に対して歯科疾患管理料を算定する場合は、コード摘要の入力が必要です。

摘要漏れは返戻や査定の対象となるため、算定時には必ず確認しましょう。


まとめ

2026年度診療報酬改定後は、算定要件の変更だけでなく、摘要記載や算定単位の誤りによる返戻・査定も多く見受けられます。
レセプト提出前には、「算定要件」「算定単位」「摘要記載の有無」を再確認し、査定・返戻を未然に防ぐことが重要です。

「このケースは算定できるのか」「レセコンの設定は正しいのか」「改定内容が実際の算定に反映されているか」など、日々の診療では判断に迷う場面も少なくありません。

改定後の算定ルールに不安がある場合や、返戻・査定の削減を目指したい歯科医院様は、お気軽にご相談ください。